SKE48と、ももいろクローバー 意外な接点
更新日:2020/02/29
SKE48が、「ももいろクローバー」と接点があるというのは、ちょっと意外な話だろう。
SKE48の本拠地は、名古屋の栄(さかえ)にある「サンシャイン栄」というビルの2階のSKE48シアターだ。
しかしここは元々SKE48の専用劇場ではなく、「SUNSHINE STUDIO」(サンシャインスタジオ)というスタジオだった。
かつては吉本のお笑いタレントや、他のグループもよく利用する場所だった。
なのでSKE48の公演は週に1度か2度ある程度で、それ以外の日は他のタレントさんやグループが使っていたのだ。
そのため、2010年に、ちょっとした事件が起こった。
というのも、ももいろクローバーが「ももいろクローバー名古屋初!単独LIVE」公演を、この劇場で開催しようとしていたのだが、直前に別会場に変更になったのだ。
このライブには当初、「お留守のようなので“あたためて”おきました」という副題がついており、これがAKB48の運営を刺激して、会場を使わせないようにした(らしい)。
会場変更と共にライブの副題も変わったので、掲示板などで様々な憶測が書き込まれた。
SKE48の劇場公演には、ももクロの所属事務所の幹部マネージャーが時折現れており、敵情視察していたのではないかというウワサもたった。
SKE48と、ももクロの両方を経験した高井つき奈
ただ、ももクロとSKE48は、元々疎遠だったわけではない。
というのも、ももいろクローバーのスタート時のメンバーの一人である「高井つき奈」さんが、SKE48の一期生として活動していたからだ。
高井さんは愛知県の出身で、中学生の時から上京してスターダストプロダクションで活動していたが、体調不良で地元に戻っていた。
そのタイミングでSKE48の募集があり、SKE48に加入した。
ところが翌年、SKE48のファーストシングル「強き者よ」が発売された頃に卒業発表し、ぴったり1年間で卒業した。
というのも実は、高井さんの所属はスターダストのままで、レンタル移籍だったという。
高井つき奈さんが吉田豪氏のネット番組に出演したとき、「初めから一年間限定のレンタル移籍でSKE48に加入していた」と発言しており、もやもやが晴れた。
スターダストの幹部マネージャー達が、SKE48の劇場公演に度々足を運んでいたのは、高井さんの様子を確認するためで、少なくともSKE48運営チームと、ももクロの事務所の間には、パイプがあった。
でも、「お留守のようなので“あたためて”おきました」は、ないよねえ…。
因みに、ももクロ出身で、AKB48関連グループにも入ったメンバーには、乃木坂46に加入した「柏 幸奈(かしわ ゆきな)」もいる。
ももクロ佐々木彩夏とSKE48
ももいろクローバーは元々、AKB48劇場の熱狂を見たスターダストの川上マネージャーが始めたアイドルだ。
そのため、AKB48グループにケンカを売るような事は考えにくい。
そもそもSKE48劇場にも足を運んでいるくらいだから、ライブの副題も、ちょっとした「ノリ」で付けただけなのかも知れない。
サンシャイン栄の地下一階にある「グランドキャニオン広場」では、今でも様々なアイドルグループがリリースイベントを行っているし、SKE48側にスタジオの使用を拒否する権限があったのかどうかも疑わしいしね。
ももいろクローバーが発足した当初は、持ち歌も少ないので、SKE48の松井珠理奈が、前田敦子と共にダブルセンターを務めた「大声ダイヤモンド」などのAKB48の曲をずっと披露していたというし。
ももクロの「あーりん」こと佐々木彩夏も、自身が主催した「AYAKARNIVAL」(あやかーにばる)の際に、SKE48関連の話として、そういう風に話していた。
このイベントにはSKE48の若手ユニットの「カミングフレーバー」も出演しており、10年前にSKE48と共演したことを思い出していたらしい。
ももクロとSKE48が共演したのは2010年で、当時の渋谷CCレモンホール(渋谷公会堂)で、ニッポン放送ラジオが主催したの「アイドルユニットサマーフェスティバル2010」でのことだ。
他にはスマイレージやbump.y(バンピー)が出演しており、当時はアイドル戦国時代と言われた頃だ。
因みに、佐々木さんはSKE48のカミングフレーバーのパフォーマンスに対しては、「一生懸命やっているのが見えて、昔のももクロを見ていたファンの気持ちが分かった」という感想を述べていた。